介護福祉士実技試験とは？当日の流れや出題内容を公開！

「介護福祉士実技試験の日程を知りたい」
「廃止になったという噂を耳にするけど本当か確かめたい」
「実技試験の内容や対策方法を知りたい」

という方もいるでしょう。今回は、介護福祉士として9年間勤務した私が、介護福祉士の実技試験について解説します。

記事を読むと、介護福祉士実技試験の目的や当日の流れがわかり、試験対策ができるようになるはずです。

これから実技試験を受験する方に向けて、介護福祉士実技試験の過去問も紹介しています。ぜひ最後までご一読ください。

介護福祉士の資格概要や取得のメリットについて紹介している記事も用意しています。あわせてご一読ください。

介護福祉士実技試験とは？重要性と目的

介護福祉士実技試験は、介護職に必要な正しい技能を評価するために実施される試験です。試験に合格することで、介護職員として信頼される技術力を持っていることが証明されます。

試験内容は、主に基本的な介護技術やコミュニケーション能力です。高齢者や障害者の日常生活を支援するための移動介助や移乗介助、食事介助など年度によって試験内容が変化します。

実技試験を初めて受験する方は、しっかり試験対策をすることが重要です。試験対策の一環として、実際に演習すると理解を深められます。

介護福祉士実技試験を受ける人

介護福祉士の実技試験は、免除となる受験ルートがあります。

ほとんどの受験ルートで実技試験は免除対象者となっています。しかし以下の条件に該当する場合は、実技試験を受験する必要があります。

・ 2008年度以前の福祉系高校入学者で旧カリキュラムでの卒業者で介護技術講習または介護課程・介護課程Ⅲを受講していない人

・ 特例高校等の卒業者で実務経験9ヶ月ある方のうち、介護技術講習または介護課程・介護課程Ⅲを受講していない人

・ EPA介護福祉士候補者で介護技術講習または介護課程・介護課程Ⅲまたは実務者研修を受講していない人

上記のうち1つでも該当する方は、実技試験を受験するよう定められています。

介護福祉士実技試験当日の流れ

介護福祉士実技試験当日から、合格発表までの流れについて紹介します。実技試験対象者の方は、参考にしてください。

試験実施日

介護福祉士実技試験は、毎年3月上旬に実施されます。令和4年度の介護福祉士実技試験は、3月5日（日曜日）に実施されました。令和5年度の介護福祉士実技試験は令和6年3月上旬に実施する予定です。

介護福祉士国家試験の概要・試験内容を解説しているので、あわせてご一読ください。

実技試験の会場一覧

介護福祉士国家試験の筆記試験は全国35の会場でおこなわれますが、実技試験は東京都と大阪府の2か所しかありません。実技試験は免除される方が多いことから、試験地が2か所しか設けられていないと考えられます。

試験会場は、主に大学や振興会館です。遠方から受験する方は、近くに宿泊すると良いでしょう。

受験する際の注意点

実技試験を受験する際、受験時間に遅刻しないようにするのはもちろん、以下の項目に注意してください。

該当する部分がないか、受験前日に確認しましょう。

合格発表

介護福祉士の合格発表は、毎年3月下旬に発表されます。第35回介護福祉士国家試験の合格発表は、令和5年3月14日（金）14時に発表されました。発表形式は、社会福祉振興試験センターの公式ページと自宅に届く通知書の2種類があります。

介護福祉士の合格発表や合格発表後にするべき手続きについては、別の記事で紹介しています。あわせてご一読ください。

介護福祉士実技試験の内容

介護福祉士実技試験は、受験者1人につき5分以内で実施します。課題の総得点（100点満点）の60％程度が合格基準です。総得点の60％程度を合格基準として、課題の難易度で補正した点数以上の得点をした受験者が、実技試験の合格者となります。

実技試験の合格率

介護福祉士実技試験だけの合格率は、発表されていません。筆記試験と合わせた合格率は発表されているので、直近3年の合格率について見ていきましょう。

参照：第33回、第34回、第35回介護福祉士国家試験の合格基準及び正答について

令和4年度の介護福祉士国家試験の合格者数は、過去3年の中で高い数値です。高い理由として、介護福祉士国家試験対策をしっかりして受験に挑む方が増えてきたためと推察されています。

介護福祉士実技試験の過去問

介護福祉士実技試験で実際に出題された過去問を紹介します。

過去問からわかる実技試験対策方法

介護福祉士実技試験は、過去問に出た実技項目を何度も練習し、正確かつスムーズに対応できるようにしましょう。正しい介助方法は、YouTubeで解説しているチャンネルもあります。

もし職場や養成施設で手伝ってくれる方がいるのであれば、実際に過去問をおこなうと良いです。同じ試験を受ける仲間や講師から、自分の間違いや理解不足をフィードバックしてもらえます。

また実技試験対策は、継続的におこなうことが大切です。過去問を解くことで自信をつけ、試験本番に臨む準備を整えましょう。

介護福祉士の実技試験は廃止にはならない

介護福祉士の実技試験は、廃止になっていません。介護技術講習または介護課程・介護課程Ⅲ、EPAルートで実務者研修を受講していない人は、実技試験の受験対象者です。

介護福祉士国家試験を受験するためのルートが、平成29年度（第30回）から増えたことにより、ほとんどのルートが筆記試験だけ合格すれば取得できます。

なぜ筆記試験に要点を置くようになったのか、主に以下の理由が考えられます。

上記の理由から、ほとんどの人が実技試験の免除対象となるため、実技試験は廃止になるという意見が広まったと考えられます。介護福祉士国家試験を受験する際に、自分は実技試験の対象者になるのか確認しましょう。

次の項目で、実技試験が免除対象となる人について紹介しています。

実技試験が免除対象となる人

実技試験が免除となる方の条件について、受験ルート別にまとめました。

介護福祉士試験を受験する際、社会人は実務経験ルートで、学生は養成施設ルートまたは福祉高校系ルートから受験することになります。ほとんどの方は、実技試験が免除の対象となるでしょう。

免除申請の方法と必要書類

介護福祉実技試験を免除申請する方法は、介護福祉士国家試験を受験する際に定められた書類を提出すると免除されます。実技試験を免除するための必要書類は以下のとおりです。

・ 実務経験証明書or実務経験見込証明書

・ 実務者研修修了証明書or実務者研修見込証明書

・ 従事日数内訳証明書（複数の事業所でかけもちして働いた人のみ提出）

・ 卒業証明書or卒業見込証明書

介護福祉士の「受験の手引き」どおりに書類を提出すれば、実技試験が免除されます。

よくある質問

介護福祉士実技試験に関するよくある質問に回答します。

介護福祉士の試験は難しいですか？

介護福祉士国家試験の合格率は毎年70％〜80％です。試験対策を実施する通信講座もあるので、しっかり対策をすれば難しい試験ではないでしょう。介護福祉士国家試験は簡単なのか、別の記事で解説をしています。あわせてご一読ください。

介護福祉士実技試験免除はいつまで？

実技試験が免除される期限に制限はありません。

介護福祉士の実務者研修を受けないとどうなる？

実務者研修を受講しないと、介護福祉士国家試験を受験できません。厚生労働省によると、実務者研修は、無資格の場合だと450時間以上・6ヶ月の受講が定められています。

まとめ：介護福祉士実技試験も対策をして受験しよう

介護福祉士国家試験の実技試験についての解説は以上となります。介護福祉士実技試験は毎年、3月上旬に大阪府と東京都で実施されます。試験内容は毎年変わるため、過去問を参照し正しい介助方法を予習しましょう。

介護福祉士実技試験の対象者は限られています。自分の受験ルートを確認したうえで、対象者であればしっかり試験対策をしてください。職場や養成施設で仲間と一緒に練習し、フィードバックをもらえば合格率がアップするのでおすすめです。

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