介護資格には、初任者研修や実務者研修をはじめ、さまざまな資格が存在します。また職種についても、現場で働く介護士以外に、ホームヘルパーやサービス提供責任者などもあります。
ここでは、介護資格や職業について解説していくので、参考にしてみてください。
介護職におすすめの資格は、以下の22種類です。
資格名 | 内容 | 受験資格 |
---|---|---|
1.介護職員初任者研修 | 介護職の入門資格 | なし |
2.介護福祉士実務者研修 | 介護職の中級資格 | なし |
3.介護福祉士 | 介護職の国家資格 | ・実務者研修を修了 ・実務経験3年以上 |
4.認定介護福祉士 | 介護福祉士の上位資格 | 介護福祉士を取得後、5年以上の実務経験 |
5.喀痰吸引等研修 | 喀痰吸引や経管栄養のケアができる | 介護施設への勤務 |
6.医療介護福祉士 | 医療知識のある介護福祉士 | 介護福祉士の実務経験1年以上 |
7.介護支援専門員(ケアマネジャー) | ケアプラン作成や事業所との連携など介護保険サービスのスペシャリスト | 介護福祉士などの国家資格取得後、5年以上の実務経験 |
8.認知症介護基礎研修 | 認知症ケアの基礎を習得 | 介護施設に勤務 |
9.認知症介護実践者研修 | 実践的な認知症ケア | 介護施設に2年以上勤務 |
10.認知症介護実践リーダー研修 | 認知症ケアに関する指導を行うリーダーの育成 | ・認知症介護実践者研修を修了し、1年以上 ・現在ケアチームのリーダーかリーダー候補で、介護現場経験が5年以上など |
11.認知症ケア専門士 | 認知症ケアに関する専門知識 | 認知症ケアの実務経験3年以上 |
12.重度訪問介護従事者養成研修 | 重度の肢体不自由者に対する専門的なケア技術 | なし |
13.難病患者等ホームヘルパー | 難病や特定疾患を持つ方の在宅介護に関する知識や技術 | ホームヘルパー3級以上 ※受講課程により異なる |
14.福祉住環境コーディネーター | バリアフリー住宅のコーディネート | なし |
15.福祉用具専門相談員 | 利用者にあった福祉用具の選定や助言 | 福祉用具専門相談員指定研修を修了 |
16.ガイドヘルパー | 外出が困難な人に付き添い、移動をサポートする | なし(自治体によって違いあり) |
17.レクリエーション介護士 | 高齢者レクリエーションについての専門知識 | 2級:なし |
18.介護予防運動指導員 | 介護予防プログラムの企画や運動指導の実施 | 養成講習を受講 |
19.介護事務 | 介護報酬請求業務を担当 | なし |
20.サービス提供責任者 | ケアプランをもとに、訪問介護計画書を作成 | ・介護福祉士/初任者研修/実務者研修いずれかの修了者 ・介護業務に3年以上従事 |
21.社会福祉士 | 福祉・医療に関する相談援助の専門家として認められた国家資格 | 受験資格 |
22.精神保健福祉士 | 精神障害者と社会をつなぐパイプ的な役割をもつ国家資格 | 受験資格 |
それぞれの資格について、さらに詳しく解説していくので、ぜひ選ぶ際の参考にしてみてください。
政府は、経済対策に介護職員の賃上げを盛り込む方針を発表しました。引き上げ額は月6,000円程度の見込みです。看護助手や障害福祉サービス事業所の職員も対象となります。
介護職員の給与水準を引き上げることにより人手不足の解消の期待も高まっています。今回のニュースは、介護業界全体に好影響を与えるニュースといえるでしょう。
最近ニュースで「学び直し」という言葉を耳にする機会が多いのではないでしょうか。
2023年6月19日現在、「社会人の学び直しから、転職にいたるまでの一連のプロセス」について、政府が2023年度中に支援・施策を開始予定だと分かりました。
介護分野についても支援対象となりますので、これから転職を考えている方には非常に嬉しいニュースですね。
施策の具体的内容については、近日中に経済産業省より発表予定です。
本ページでは最新情報を随時掲載しますので、ぜひ参考にしてください。
現在までに発表されている施策概要を、以下にまとめました。
・転職を希望する正社員・契約社員、派遣社員、パート・アルバイトが対象。
・2023年度中の開始を予定しています。今後3年間で約33万人の転職を後押し。
・希望者を対象に、相談から転職にいたるまでを政府が一貫して支援。1人あたり平均24万円が助成されます。
・専門スキルの習得に向け、対象の民間講座を1年間受講可能。介護分野も対象となります。
・希望者は、キャリアコンサルタントの国家資格を持つ専門家に相談ができます。
今後、政府による支援が増え、学び直しに関するバックアップ制度が強化されるでしょう。
「転職に向けて手に職をつけたい」、「学び直しに興味はあるが、何をすれば良いか分からない」という方は、この機会に「学び直し」をしてみませんか。
次の見出しで、介護の資格を一覧でご紹介しますので、興味のある資格を調べてみましょう。
まずは、介護の資格でもっとも一般的、以下3つの資格を見ていきましょう。
介護職員初任者研修は介護の基礎知識・スキルがあることを証明できる入門資格です。
初任者研修資格を取得することで、採用時に有利になったり、給与の面で優遇されたりすることもあります。
最短1か月という短期間で取得できるので、これから介護職を目指す方にとってぜひとも取得して欲しい資格です。
初任者研修資格取得には、スクールに通い修了試験をパスする必要があるため、まずは通学可能な範囲のスクールを複数資料請求し、比較検討してみて下さいね。
初任者研修について詳しく知りたい方は『初任者研修の情報|初任者研修ってどんな資格?』のページをご覧下さい。無料で資料請求もできます。
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資料請求で簡単エントリー!介護福祉士実務者研修は、介護職員初任者研修の上位にあたる資格です。
実務者研修を取得することによりサービス提供責任者として働けるほか、たん吸引といった医療的ケアの実践的なスキルが身に付きます。
介護施設で働きながら介護福祉士を目指すためには、実務者研修の修了が必須のため、これから介護職でステップアップしていきたい方は、ぜひとも取得したい資格です。
実務者研修について詳しく知りたい方は『実務者研修の情報|実務者研修とは?』のページをご覧下さい。無料で資料請求もできます。
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資料請求で簡単エントリー!介護福祉士は介護職唯一の国家資格です。
介護職のキャリアパス上位にあたる資格のため、取得難易度はやや高めです。
資格取得をする方法(ルート)として、介護福祉士実務経験ルート、福祉系高校ルート、養成施設ルートの3つがあります。
社会人が働きながら介護福祉士を目指すには、介護施設での実務経験3年以上と、実務者研修を修了するという2つをクリアし、国家試験に合格する必要があります。
介護福祉士について詳しく知りたい方は『 介護福祉士の情報|介護福祉士になろう!』のページをご覧下さい。無料で資料請求もできます。
介護福祉士からスキルアップを目指す方にはさらに上の『認定介護福祉士』という資格もあります。介護福祉士として5年働く、600時間のカリキュラムを受講するなど取得の条件は厳しいですが、現場責任者や現場リーダーの指導など、さらに責任のある仕事を任せてもらえるようになります。
また働きながら介護福祉士を目指すには、実務者研修資格の取得が必須です。
実務者研修資格の取得にはスクールに通う必要があるため、まだ実務者研修資格をお持ちでない方は受講するようにしましょう。以下ページで実務者研修講座を一覧でまとめましたので、参考にしてみてください。
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介護福祉士の講座を資料請求(無料)介護福祉士からのキャリアアップには、以下の4つの資格がおすすめです。
それぞれの詳しい内容を見ていきましょう。
認定介護福祉士とは、介護福祉士の上位資格として『一般社団法人
認定介護福祉士認証・認定機構』が2015年12月から認証・認定を開始した民間資格です。
介護福祉士よりも、さらに多様な利用者や環境に対応できるための知識やスキルの習得、介護職員へサービスの質向上を指導するスキルと実践力を磨けます。
資格取得者は徐々に増えていて、106名(2022年2月28日現在)が認定介護福祉士登録名簿に登録されています。
喀痰吸引等研修は、「たんの吸引(口腔内、鼻腔内、気管カニューレ内部)」と「経管栄養(胃ろう、腸ろう、経鼻経管栄養)」を行える介護職員等を養成するための研修です。
基本研修と実地研修に分かれていて、両方修了することで、医師の指示や看護師との連携のもと「たんの吸引」「経管栄養」が実施できるようになります。
なお、喀痰吸引等研修は医療行為を行う対象者(不特定多数の方と特定の方)によって研修内容が違います。対象者に合わせて必要な研修を受けるようにしましょう。
喀痰吸引等研修について詳しく知りたい方は『喀痰吸引等研修の資格取得』のページをご覧下さい。無料で資料請求もできます。
医療介護福祉士は、一般社団法人日本慢性期医療協会が認定を行っている民間資格で、2010年に制定された資格です。
医療介護福祉士は、医療チームのメンバーとして活躍する介護福祉士です。
ただし医療行為を行うのではなく、医療現場で働くために必要な医学的知識の習得や緊急時の対応、事故防止の知識を習得します。
介護の質を向上させる知識も学べるので、さまざまな場面に対応できる介護福祉士としてリーダー的ポジションに就ける可能性も高まります。
『ケアマネ』と呼ばれる介護支援専門員は、介護保険制度に基づき介護が必要な方の心身の状況や周囲の環境などに応じて、介護サービスを利用できるようにするためのケアプランを作成します。
数ある介護サービスの中から、利用者に合う介護サービスを選択して、利用者や家族への提案や実行していくため、『介護におけるコーディネーター』と言っても過言ではないでしょう。
仕事内容はケアプランの作成以外にも、意見が言いにくい介護サービス利用者の代わりに、代弁して事業所に意見を伝えることもあります。
長期の実務経験が必要な専門性の高い資格です。
ケアマネジャーについて詳しく知りたい方は『ケアマネジャーの情報|最短1ヶ月で受講できる!介護職でキャリアアップを目指す方へ ケアマネジャー講座』のページをご覧下さい。無料で資料請求もできます。
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資料請求で簡単エントリー!認知症に関連するおすすめの資格は、以下の4つです。
それぞれ認知症対応の基礎から応用まで、幅広く学べるので、ぜひ現場の認知症対応に活かしてしてみてください。
認知症介護基礎研修とは、認知症への理解を深め、患者のケアに必要な基礎知識や技術を学ぶための研修です。
また、基本的な認知症ケアが提供できることを目的としています。
認知症の人を取り巻く現状や基礎知識を学ぶことで、認知症ケアの基礎技術と対応方法が身に着きます。
認知症介護実践者研修とは、認知症の方やご家族が日常生活を安心して送れるようにケアをすることを目的とした研修です。
受講対象者は、特別養護老人ホームや有料老人ホームなどで介護の仕事をしている職員です。
しかし、細かい受講要件などは定められておらず、自治体によっては介護経験の年数や、別の研修を修了していることが受講条件として定められていることもあります。
また、資格を取得するための試験がないので、カリキュラムを修了すれば認知症介護実践者研修の資格が取得できます。
認知症介護実践リーダー研修とは、認知症介護のリーダーを育成することを目的とした資格です。認知症に関する資格の中でも上位に位置する資格であり、「認知症介護基礎研修」と「認知症介護実践者研修」の上位資格にあたります。
認知症への知識を深められるだけではなく、チームマネジメントが学べます。
認知症ケア専門士とは、2005年に制定された資格で、一般社団法人日本認知症ケア学会が主催する民間資格です。
認知症ケアに対する知識や技術、倫理観を備えた専門技術士を養成し、認知症ケア技術の向上や保険・福祉に貢献することを目的としています。
認知症ケア専門士は、介護保険施設やグループホーム、有料老人ホームなど、現場で直接認知症ケアに携わるケースが多いです。
また、看護師や医師なども、医療現場で認知症ケアに関する知識や技術を伝えるために、認知症ケア専門士の資格を取得しているようです。
そのほかの介護関連の資格は、以下の11種類です。
・1.重度訪問介護従業者
・2.難病患者等ホームヘルパー
・3.福祉住環境コーディネーター
・4.介護事務
・5.移動介護従業者(ガイドヘルパー)
・6.レクリエーション介護士
・7.介護予防運動指導員
・8.福祉用具専門相談員
・9.サービス提供責任者
・10.社会福祉士
・11.精神保健福祉士
介護の現場以外で役立つ資格もあるので、今後のキャリアプランと照らし合わせながら参考にしてみてください。
重度訪問介護従業者とは、重度の肢体不自由者(障害程度区分4〜6)で、日常的にサポートを必要とする方に介護サービスを提供するための資格です。
都道府県知事の指定する重度訪問介護従業者養成研修を修了することで資格を取得できます。
難病患者等ホームヘルパーとは、難病患者等の生活の質の向上のために、多様化するニーズに対応して適切なホームヘルプサービスを提供する人のことです。
都道府県や地方自治体の指定する機関で難病患者等ホームヘルパー養成研修が行われており、全てのカリキュラムを履修することで修了証が授与されます。
福祉住環境コーディネーターとは、高齢者などに快適な住環境を提案するアドバイザーです。利用者の心身機能や住環境を評価し、生活しやすいように福祉用具や住宅改修のアドバイスをします。
段差解消や手すりの設置、引き戸への変更など、ケアマネージャーや建築士、看護師等と連携しながら進めます。
住宅改修以外にも、用途に合わせた福祉用具の選定も仕事のひとつです。
介護ベッドやシャワーチェア、自動採尿器など、福祉用具の種類は多いため、利用者の心身機能に合わせて福祉用具を選定します。
介護事務は、介護保険に関する知識が学べる資格です。またPCスキル(ワード・エクセル)や経理業務の知識などを学び、介護サービス施設や事業所などへ勤務する上で活かせます。
介護事務の資格にはいくつか種類があり、民間団体によって学ぶ内容や試験なども多少異なります。しかし、習得できる技能に大きな違いはほぼ無いと考えてよいでしょう。ご自身で学びたい、必要だと思う内容などをチェックし、比較検討してみてはいかがでしょうか。
介護事務について詳しく知りたい方は『介護事務(ケアクラーク)の情報』のページをご覧下さい。無料で資料請求もできます。
介護事務(ケアクラーク)の資格を通信講座で取得しようとご検討中の方は下記より資料請求をすることもできます!
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介護事務の講座を資料請求(無料)移動介護従業者(ガイドヘルパー)とは、視覚障害や全身性障害、知的障害のある方に対して、外出の際の移動の介護を行う際に必要となる知識・技能です。
ヘルパーなど、他の介護系資格を持っている場合最短2日で取得でき、業務の範囲を広げられることから、合わせて取得するケースも多い資格です。
ガイドヘルパーの主な活躍の場は、在宅介護サービス会社、訪問介護サービス会社、老人ホーム、障害者施設などの福祉施設や病院など多岐に渡ります。
高齢者が増えている現状から、障害をもつ方を確実にサポートできる人材への需要はますます高まっています。
移動介護従業者(ガイドヘルパー)について詳しく知りたい方は『ガイドヘルパー(移動介護従事者)の資格取得』のページをご覧下さい。無料で資料請求もできます。
レクリエーション介護士は、高齢者へ喜びや生きがいを与え、笑顔にできる介護スタッフ育成を目的として生まれるた資格です。高齢者とのコミュニケーション能力、レクリエーション知識や実行スキルを身につけられます。
2014年9月よりレクリエーション介護士2級が設立され、レクリエーション介護士の認定講座を受講し、修了試験に合格すれば誰でも資格取得が可能です。
また、上級資格として『レクリエーション介護士1級』資格の認定講座も開講されています。
レクリエーション介護士について詳しく知りたい方は『 新資格「レクリエーション介護士」を取る介護職員が増加中!』をご覧下さい。無料で資料請求もできます。
介護予防運動指導員とは、高齢者の方に快適な生活を送ってもらう為に、筋力トレーニングや運動を通した身体ケアを行うためのスキルです。
介護現場で現場リーダーを任されたり、高齢者の方から信頼されやすくなったりします。そのため介護予防運動指導員資格を取得することで、介護業界において差別化された人材になれることもあるようです。
介護予防運動指導員について詳しく知りたい方は『介護予防運動指導員の資格取得』のページをご覧下さい。無料で資料請求もできます。
福祉用具専門相談員は、介護が必要な高齢者や障害者に公的介護保険で福祉用具を利用する際、本人や家族の希望に応じて、家庭環境や身体状況にあった福祉用具の選び方や使い方についてアドバイスをする専門職です。
指定居宅サービスとして福祉用具貸与事業を行う場合、各事業所に2名以上の専門相談員を配置する必要があります。
福祉用具専門相談員の資格は、厚生労働大臣が指定する講習会を受講することで取得できます。
福祉用具専門相談員について詳しく知りたい方は『福祉用具専門相談員になるには|資格取得方法と講座の資料請求 』のページをご覧下さい。無料で資料請求もできます。
サービス提供責任者は資格名ではなく、訪問介護事業所に設置する必要のある、介護サービス提供に関する責任者のことです。サービス提供責任者になるには、一定の資格や研修課程を修了している必要があります。
サービス提供責任者について詳しく知りたい方は『実務者研修とサービス提供責任者の情報』をご覧下さい。無料で資料請求もできます。
社会福祉士の主な仕事は「相談業務」で、身体的・精神的な障害を持つ方や環境上の理由から日常生活を送るのが困難な方の相談にのります。
社会福祉士になるには、年1回(2月上旬頃)実施される国家試験で合格しなければなりません。また、受験するには学歴や実務経験などによって受験資格が決められています。
社会福祉士になる方法について、詳しくは以下ページで紹介しています。
>> 社会福祉士になるには?受験資格や最短での資格取得ルートについて解説!
精神保健福祉士は一般的に「精神科ソーシャルワーカー(PSW)」と呼ばれ、精神性の疾患を持つ方が、できるだけ自立した生活を送れるようサポートする仕事です。
具体的な仕事としては、精神障害者やその家族を支える公的支援制度の紹介や、就職の斡旋、地域の支援ネットワークの構築などの環境調整など多岐にわたります。
介護資格の難易度はけっして高くなく、国家資格である介護福祉士の場合は、前回の合格率が72.3%と高い傾向にあります。
参考:厚生労働省|第34回介護福祉士国家試験合格発表
介護資格の中でも合格率が低めなものが介護支援専門員(ケアマネジャー)です。前回の試験では、19.0%と2割に満たない合格率でした。
参考:厚生労働省|第25回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について
資格により合格率にバラツキはありますが、スクールなどで学習したり、過去問を研究したりするなど、万全の対策で臨みましょう。
介護関係の資格を取得するメリットは、以下の6つが挙げられます。
それぞれの内容を詳しく解説していきます。
未経験もしくは実務経験が浅い人でも、なんらかの介護資格を取得していれば、基本的な知識や技術を持っていることが評価されやすくなります。
人手不足とされている介護業界は未経験でも就職しやすいですが、有資格者などの即戦力となる人材がほしいというのが本音です。
少しでも転職を有利に進めるには、資格取得してから転職するのがおすすめです。
未経験から介護の仕事をはじめるなら、まずは「介護職員初任者」の資格取得からはじめてみてはいかがでしょうか。
介護の資格を取得するメリットとして、 給与の向上があります。
介護施設では、資格手当が支給されるところがほとんどだからです。
厚生労働省の発表するデータによると、以下のように、資格の有無や保有する資格によって平均給与に差が出ています。
資格名 | 平均給与額 | 無資格との差 |
---|---|---|
無資格 | 271,260円 | 0円 |
初任者研修 | 300,510円 | 29,250円 |
実務者研修 | 307,330円 | 36,070円 |
介護福祉士 | 328,720円 | 57,460円 |
ケアマネジャー | 362,290円 | 91,030円 |
無資格の職員と比べると、資格取得者は約3万円以上高い給与で勤務していることがわかります。
勤め先の給与体系によっても異なりますが、資格を取得した方が責任の重い仕事に就きやすく、給料が高くなる可能性は高いでしょう。
介護資格を取得する過程で、介護に対する理解が深まります。とくに、認知症の高齢者との意思疎通は症状によっては難しいこともあり、無資格・未経験からの就職では戸惑う場面が多いかもしれません。
資格取得を通して学んだ知識があれば、高齢者への接し方をある程度理解できるので、適切な対応がとれるようになるでしょう。
また、介護資格はスキルを持っている証明になるので、介護職として職場からの信頼が得られるでしょう。
介護資格を取得すると知識や技術が身に付くので、スキルアップにつながります。
初任者研修→実務者研修→介護福祉士→ケアマネジャーのように、取得した資格が上位資格の受験要件に含まれている場合はスムーズにスキルアップできます。
また資格取得により、管理職やエリアマネージャーなどの役職に就きキャリアアップしていくことも可能でしょう。
介護業界では資格がなくても働けますが、資格がなければできない業務もあります。
介護利用者さんの身体に直接触れる「身体介護」は、最低でも初任者研修の資格が必要です。身体介護には、食事や入浴、排せつ、移動の介助などがあります。
逆に初任者研修の資格があれば、一般的な介護の仕事はほぼすべてこなせることになります。
家族を介護する際には、介護の資格取得を通して身につけた知識やスキルが活かせます。
いざ家族に介護が必要になった場合、資格を有しておけば安全な介護を行えます。
また、介護サービスの利用方法についての知識も身に付くので、介護生活をスムーズにスタートできるでしょう。
今回、介護資格に関するアンケートを実施しました。概要は以下のとおりです。
・ 調査期間:2023年01月19日〜
・ 調査方法:インターネットリサーチ
・ 対象者:介護の資格を持つ20代から60代の男女401名
主に、以下6つのアンケート結果を共有していきます。
・Q1.現在介護に関する仕事をしていますか?
・Q2.現在お持ちの介護に関する資格は何ですか?
・Q3.介護の資格を取得したメリットは何ですか?
・Q4.最近取得した資格とその目的は何ですか?
・Q5.資格により給料がアップした方はいくら上がりましたか?
・Q6.資格を取得した際の勉強方法は何ですか?
資格取得のメリットや勉強方法は、これから介護資格を取りたい人にとって参考になる内容なので、ぜひご覧ください。
現在介護に関する仕事をしている人の割合は、以下のとおりです。
項目 | 割合 |
---|---|
介護施設職員ではないが、介護業界で働いている | 22.2% |
介護施設職員として働いている | 56.3% |
介護の資格を取得した人の多くは、介護業界で働いており、現場に活かしやすい資格が多いと言えるでしょう。
現在持っている介護に関する資格は、以下のような結果です。
持っている資格 | 割合 |
---|---|
介護職員初任者研修(ヘルパー2級) | 57.7% |
実務者研修(ヘルパー1級) | 22.6% |
介護福祉士 | 47.5% |
認定介護福祉士 | 7.1% |
介護支援専門員(ケアマネジャー) | 22.8% |
介護予防運動指導員 | 5.5% |
その他 | 6.0% |
介護資格の中でも国家資格である介護福祉士は誰もが目指す傾向にありますが、一方で介護福祉士の上位資格である認定介護福祉士は、いまだ浸透していないのが現状です。
介護の資格を取得したメリットは、以下のようなことが挙げられます。
資格取得のメリット | 割合 |
---|---|
給料が上がった | 35.4% |
就職・転職で有利になった | 28.9% |
介護の技術が向上した | 23.4% |
信頼されやすくなった | 22.8% |
昇進した・しやすくなった | 17.1% |
とくにない | 28.6% |
その他 | 0.5% |
資格取得による給料アップは、もっともわかりやすいメリットであり、取得したいという動機にもなりやすいでしょう。
最近取得した介護資格とその目的は、以下のような回答結果です。
取得した資格 | 割合 |
---|---|
介護福祉士 | 36.6% |
介護職員初任者研修 | 32.9% |
介護支援専門員(ケアマネジャー) | 17.7% |
実務者研修 | 10.2% |
介護予防運動指導員 | 0.9% |
認定介護福祉士 | 1.7% |
その他 | 3.2% |
資格取得の目的 | 割合 |
---|---|
自主的なスキルアップ | 48.9% |
転職(既卒) | 20.6% |
転職(新卒) | 17.4% |
会社からの要望があったため | 8.5% |
家族の介護 | 3.5% |
副業 | 3.0% |
その他 | 2.0% |
介護資格は取得することで、給料アップや転職に活かせるというメリットがあることから、自主的に学ぶ人が多い傾向にあります。
資格取得による給料アップの幅は、以下のような結果です。
給料アップの幅 | 割合 |
---|---|
〜5,000円 | 9.7% |
5,001円〜10,000円 | 7.4% |
10,001円〜20,000円 | 7.0% |
20,001円〜30,000円 | 8.0% |
ただ給料アップしていない方もいることを考えると、資格取得=給料アップとは一概に言えないようです。
資格を取得した際の勉強方法では、以下のような回答結果です。
勉強方法 | 割合 |
---|---|
独学 | 24.8% |
通学講座 | 48.8% |
通信講座 | 23.6% |
実務経験を積んだ | 18.7% |
知人に教わった | 5.3% |
その他 | 4.5% |
独学の方もいますが、確実に合格するためには、通学や通信講座の受講が効果的と言えるでしょう。
介護資格の取り方は、大きく分けて以下の2つがあります。
それぞれ詳しく解説していきます。
介護の知識や技術を学べるスクールに通い、介護資格を取得します。
介護職員初任者研修や実務者研修などの研修資格は、スクーリングと講義を受講すれば取得できるスクールが多いです。
今回のアンケート結果からも、通学・通信講座で勉強した人が全体の72.4%いたことから、介護の資格取得において講座は有効であると言えます。
スクールによっては、資格取得後の就職・転職サポートがあるので、介護業界未経験の方におすすめです。
施設に勤務して実務経験を積み、介護資格を取得する方法です。
たとえば、介護福祉士国家試験を受けるには、「スクール卒業」または「3年以上の実務経験」という資格要件を満たさなくてはなりません。
働きながら取得を目指すなら、実務経験を満たしながらスキルや知識を身につける方法がおすすめです。
施設によっては資格取得支援制度を設けているため、未経験から採用してくれる職場を探してみましょう。
介護資格は、ハローワークの職業訓練を利用して無料で取得できます。
ただし、ハローワーク利用者が対象なので、基本的に無職の方が対象となります。
介護職を希望する方に向けては、以下の資格取得を目指せる講座があります。
・介護職員初任者研修
・介護福祉士実務者研修
・介護福祉士
詳しくは「厚生労働省の職業訓練に関する内容」を参考にしてください。
最後に、介護資格取得を目指すときに多い以下のような質問をまとめました。
ぜひ、資格を取得する際の参考にしてください。
デイサービスで働く場合は、資格は必須ではありません。
しかし無資格で特養のような介護施設で働く場合は、資格がある人が施設内にいて、その管理下で働くことが前提となります。
また、介護利用者さんの身体に直接触れる「身体介護」は、資格がなければできない業務となっています。
そのため、介護施設で働きたい場合は、介護の基礎資格である「介護職員初任者研修」の取得がおすすめです。
初任者研修と実務者研修は独学では習得できません。
各都道府県で認められた養成機関(スクールや介護施設など)で、一定の授業を修了することで取得できる資格です。
ただし介護福祉士や介護支援専門員などは、今回のアンケート結果でも3割近くの方が独学で資格取得しており、計画的に勉強すれば独学で取れる資格もあります。
介護の入門資格である「初任者研修」の場合、2万円台〜13万円とスクールによって価格はさまざまです。
先述のハローワークや就業割引などを利用すれば、受講費用が無料になる場合もあります。
※就業割引とは?
スクールによっては、自校が運営する介護施設に勤務することを条件に、研修・試験を無料で受けられる制度があります。
また、時期によってキャンペーンによる割引がある学校もあります。さまざまなスクールを比較してキャンペーン内容を比較してみましょう。
ユーキャンの介護福祉士国家試験講座には、以下の特徴があります。
・合格実績が高い
・テキストがイラストや図解が豊富で分かりやすい
・学習期間を過ぎてもサポートが受けられる
・学びオンラインを使えば、隙間時間に勉強できる
ユーキャンの最大の魅力は、圧倒的な合格実績です。
6年間で1万2000人以上の合格者を輩出していることから、信頼度は抜群と言えるでしょう。
なおユーキャンには、以下のような介護資格の講座があります。
・介護事務
・ケアマネジャー(ケアマネージャー)
・社会福祉士
・認知症介助士
・介護福祉士
・福祉住環境コーディネーター
・レクリエーション介護士
・終活アドバイザー
・手話入門
・介護食コーディネーター
・音楽健康指導士
・看取りケアパートナー
・介護口腔ケア推進士
・介護予防健康アドバイザー
・准サービス介助士
・高齢者傾聴スペシャリスト
内容は豊富ですが、介護の基礎資格である「介護職員初任者研修」や「実務者研修」は、講座の受講が必須のため、近くで開講している講座を探してみましょう。
ここでは、居宅サービスと施設サービスに分けて、それぞれの職種と資格をわかりやすく紹介しています。
自分が目指す職種と、必要な資格を見ながら参考にしてみてください。
居宅サービスとは、要介護者の生活拠点が自宅でありながら、訪問介護やデイサービスなどを利用して介護を受ける形のサービスを指します。
サービスの種類によって活躍できる職種や必要資格が変わってくるので、下記表を参考にしてください。
どちらにしろ欠かせないのは介護スタッフで、初任者研修修了者が活躍する職種です。
分類 | サービス・施設 | 主な職種 | 主な資格 |
---|---|---|---|
居宅サービス | ・通所介護 (デイサービス) ・介護付有料老人ホーム |
介護職員 (福祉施設介護員) |
介護福祉士 実務者研修 初任者研修(ヘルパー2級) |
生活相談員 | 社会福祉士 社会福祉主事 精神保健福祉士 介護福祉士 |
||
調理職員 | 管理栄養士 栄養士 調理師 |
||
看護職員 | 看護師(正・准) | ||
機能訓練指導員 | 理学療法士 作業療法士 言語聴覚士 看護師(正・准) 柔道整復師 あん摩マッサージ師 |
||
訪問介護 | 訪問介護員 (ホームヘルパー) |
介護福祉士 実務者研修 初任者研修(ヘルパー2級) |
|
サービス提供責任者 | 介護福祉士 実務者研修 同行援護従業者養成研修 |
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居宅介護支援 (ケアプラン作成) |
ケアマネジャー | 介護支援専門員(ケアマネジャー) | |
短期入所生活介護 (ショートステイ) |
介護職員 | 介護福祉士 社会福祉士任用資格 初任者研修 実務者研修 |
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訪問看護 | 看護職員 | 看護師(正・准) 保健師 |
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・住宅型有料老人ホーム ・軽費老人ホーム |
訪問介護員 (ホームヘルパー) |
介護福祉士 実務者研修 初任者研修(ヘルパー2級) |
※「介護付有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「軽費老人ホーム」は介護保険上「施設」ではなく「住居」扱いとされるため、「居宅サービス」に分類されます。
施設サービスとは、要介護者が介護施設に入所し、施設スタッフから介護を受ける形のサービスを指します。
施設の種類により対象となる介護者や必要な人員が異なります。
分類 | サービス・施設 | 主な職種 | 主な資格 |
---|---|---|---|
施設サービス | ・特別養護老人ホーム ・介護老人保健施設 ・介護療養型医療施設 |
ケアマネジャー (施設ケアマネ) |
介護支援専門員(ケアマネジャー) |
介護職員 (福祉施設介護員) |
介護福祉士 実務者研修 初任者研修(ヘルパー2級) |
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生活相談員 | 社会福祉士 社会福祉主事 精神保健福祉士 介護福祉士 |
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調理職員 | 管理栄養士 栄養士 調理師 |
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看護職員 | 看護師(正・准) | ||
機能訓練指導員 | 理学療法士 作業療法士 言語聴覚士 看護師(正・准) 柔道整復師 あん摩マッサージ師 |
居宅サービスと同様に、まずは介護職員初任者研修の資格が必要になってくるでしょう。
そのほかにも地域密着型サービスに該当する「グループホーム」や、高齢者住まい法の要件を満たした「サービス付き高齢者向け住宅」などが存在します。
また、福祉自動車を利用した介護タクシーも注目されています。
分類 | サービス・施設 | 主な職種 | 主な資格 |
---|---|---|---|
その他の サービス |
グループホーム | 管理者 計画作成責任者 |
介護支援専門員(ケアマネジャー) 介護福祉士 |
介護職員 (福祉施設介護員) |
介護福祉士 実務者研修 初任者研修(ヘルパー2級) |
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サービス付き高齢者向け住宅(サ高住) | 介護職員 (福祉施設介護員) |
介護福祉士 実務者研修 初任者研修(ヘルパー2級) |
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介護タクシー | ケアドライバー | 普通自動車二種免許 初任者研修(ヘルパー2級) |
介護タクシーをするにしても、介護の基礎資格である介護職員基礎研修があると、より信頼され仕事にも活かせるでしょう。
介護やその他の資格についてもっと詳しく知りたい方のために、目的別に記事を紹介します。
目的 | 関連記事 |
---|---|
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静岡県西伊豆生まれ。
●合同会社福祉クリエーションジャパン 代表
●介護施設 現場支援コンサルタント
●一般社団法人 日本アクティブコミュニティ協会 公認講師
●介護情報誌「TOWN介護Tokyo」 編集長
●NPO 16歳の仕事塾 社会人講師
●株式会社 是眞 編集長
【保有資格】
●介護福祉士
●ホームヘルパー1級・2級
●レクリエーション介護士1級・2級
●社会福祉主事任用資格
●福祉用具専門相談員
●介護予防運動指導員
●音楽健康福祉士
●音楽レクリエーション指導士3級
●防火管理者
●大型自動車1種免許
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