「介護施設で働くには、資格がなくても大丈夫」という人もいますが、私も同感です。
とはいえ
「介護施設の仕事内容を確認したい」
「資格を取得しておくべきなのか知っておきたい」
「自分に合う介護施設はどれだろう」
という悩みを持つ人もいるでしょう。
そこで、今回は介護福祉士として9年間で3施設勤務した私が、介護施設で働く介護職員の役割や資格の必要性について解説します。
記事の後半では、介護施設で働く際に役立つ資格も紹介しているので、ぜひ最後までご一読ください。
介護施設で働くには、介護職員の役割を理解することが重要です。介護職員は、高齢者や障がい者などの身体が思うように動かなくなった方に対し、日常生活を支援する仕事です。たとえば、食事や入浴、排泄の介助などが挙げられます。
身体介護や生活支援だけでなく、安心して生活していただくよう心のケアなど、幅広い業務を担当します。利用者の健康状態や生活状況を観察し、必要に応じて医療機関と連携して対応することも必要です。
さらに、介護施設で働くためには、コミュニケーション能力や協調性が大切です。利用者様や利用者様の家族、他の職員と円滑にコミュニケーションを取りながら、チームで働くことが求められます。
介護施設で働く際に、必要な資格があるのかどうか次の項目で解説します。
結論からお伝えしますと、介護施設で働くには特別な資格はいりません。しかし、無資格の方は有資格者と比べると、業務内容が限定されキャリアアップの道も狭まります。
とくに、介護福祉士の資格を取得すると、介護主任やケアプラン作成など、専門的な業務を担当します。施設内での役割や待遇の向上が期待され、一目おかれる介護職員となるでしょう。
無資格でも介護施設で働けますが、介護技術や知識を学ぶために研修を受講させてから、現場で勤務させる施設もあります。有資格者であることは、利用者様や利用者様の家族からの信頼も得られやすいことから、介護職に興味がある方は、資格取得を検討してみてください。
介護職への就職を検討していて、「資格を取得したい」という意思のある方は、お問い合わせメールよりご連絡ください。
介護施設には、さまざまな種類があります。
施設ごとに仕事内容が異なります。介護施設で働く際には、あらかじめ施設ごとの仕事内容を調べておくと良いでしょう。それぞれの介護施設における仕事内容について、詳しく紹介します。
特別養護老人ホームは、社会福祉法人や自治体が運営し、要介護度3以上の高齢者が生活している公的施設です。仕事内容は、身体介護や生活支援、レクリエーション企画など多岐にわたります。
従来型は4人部屋の作りで、1フロア30人から40人です。ユニット型は全室個室になっており、1フロア10人前後の少数となっています。
日勤で勤務した場合の例として、特別養護老人ホームのタイムスケジュールを紹介します。
有料老人ホームは、特別養護老人ホームと違い、民間企業が運営している介護施設です。自立した高齢者から介護が必要な方まで、幅広い居住者がいます。
仕事内容は身体介護や生活支援、レクリエーション企画などを実施し、居住者の生活の質を高めることが目的です。利用者のニーズに応じたサービス提供が求められるため、コミュニケーション能力や柔軟性が大切です。
有料老人ホームの仕事内容とタイムスケジュールに関しては、特別養護老人ホームと同じような流れになっています。
サービス付き高齢者向け住宅とは、自立している高齢者が中心に住んでおり、必要に応じてサービスを利用できる環境が整っている施設です。施設全体がバリアフリー化しており、介護職やサービス提供責任者など、介護専門職の配置が定められています。
主な仕事内容は、生活相談サービスや安否確認、緊急対応です。住民同士の交流を促すイベント企画や、地域との連携も求められます。入居者からの相談にも対応するため、コミュニケーション力や問題解決能力が求められます。
サービス付き高齢者住宅で日勤をした場合における、タイムスケジュールについて見ていきましょう。
認知症対応型共同生活介護施設(以下グループホーム)では、認知症の高齢者が共同で生活する施設です。要介護度の低い方が多いため、認知症の進行を遅らせるよう介護職員は努めます。また、認知症の高齢者への対応が求められるため、認知症ケアに関する知識や技術が重要です。
グループホームの仕事内容は、身体介護や生活支援です。他にも、家庭的な雰囲気づくりのために食事の調理をする業務もあります。特別養護老人ホームよりも、生活感を重視するためゆったりしているのが特徴です。
私が勤めていたグループホームでは、1日1回利用者様と一緒に散歩にいったり、買い物を一緒に行ったりしていました。昼食も職員が利用者様と協力して、調理したこともありました。
食事を作る業務もありますが、業者から届く手順書通りに作成すれば、苦手な方でも簡単に食事を作れるはずです。ただし、利用者様に合う食事形態で作るため、入職したばかりの人は頭がいっぱいになるでしょう。
グループホームのタイムスケジュールに関しては、特別養護老人ホームと同じような流れで朝と昼、夜に調理の業務が加わる流れです。
介護老人保健施設では、リハビリテーションや看護を必要としている高齢者が利用しています。特別養護老人ホームとは違い、在宅復帰を目的としています。
また、介護老人保健施設は看護師の指示のもと、ケアを提供することが多いです。そのため、特別養護老人ホームよりも、看護師との連携が求められる施設ともいえます。仕事内容や業務の流れに関しては、特別養護老人ホームと同じです。
介護老人保健施設は、在宅復帰を目的としているため、入所期間は3ヶ月を目途にしています。しかし、退所後に行き場所がない方や、今の介護度では自宅で暮らせない方がいるといった理由から、入所期間が伸びている現状です。
厚生労働省が発表している介護老人福祉施設の平均在所・在院日数によると、介護老人保健施設には、平成28年の段階で平均300日滞在しているデータが発表されています。
通所介護(以下デイサービス)では、施設に通って来る高齢者に対して、生活介助やレクリエーションをおこなう施設です。通所介護は、利用者の心身の活性化や社会参加を促す目的があります。
デイサービスに通う利用者様は、特別養護老人ホームや介護老人保健施設に入居している利用者様と比べて、自立度が高いです。また、夜勤業務がなく、日曜日や年末年始は休みなので、プライベートと両立しやすいのが特徴です。
デイサービスによっては、送迎業務も担当するため、運転免許が入職する条件に設けているところもあります。デイサービスのタイムスケジュールついて紹介します。
短期入所生活介護(以下ショートステイ)とは、一時的に利用する高齢者への介護や生活支援をおこなう施設です。家族が休暇や入院などで、一時的に介護が難しい場合に利用されるため、安心で快適な生活環境を提供することが重要です。
ショートステイは要介護度が低く、自立されている方が利用されます。身体介護や生活支援のほか、利用者の状況やニーズに応じたケアをおこないます。
ショートステイの仕事内容とタイムスケジュールは、特別養護老人ホームと同じです。ただし、ご自宅に帰る際に紛失物や忘れ物がないか確認する業務や、退所後の清掃業務入居用意などが追加されます。
訪問介護事業所(以下訪問介護)では、利用者の自宅を訪れて介護や生活支援をおこないます。仕事内容は、身体介護や家事支援、買い物代行など、利用者様の希望に沿った支援を実施します。
訪問介護は、利用者様の自宅での生活を支えるため、コミュニケーションが大切です。入職して経験が浅い方は、先輩職員と一緒に道を覚えながら、1日に約4件ほど利用者様の自宅に訪問し介護サービスを提供します。
1日の大半が事業所外にいるため、人間関係で悩むことが少ないです。しかし、天気が悪い日でも訪問しないといけないため、身体的負担が大きくなることもあります。
移動時間を30分と仮定して、訪問介護のタイムスケジュールについて紹介します。
病院での看護助手業務では、看護師の補助をしながら患者の日常生活をサポートします。仕事内容は、入浴や食事介助、環境整備、医療スタッフとの連携です。特別養護老人ホームや介護老人保健施設とは異なり、医療的サポートがメインになります。
病院内での業務は、多様な医療現場に対応する能力が求められます。また、患者とのコミュニケーションも大切です。看護助手のタイムスケジュールに関しては、介護老人保健施設や特別養護老人ホームと同じような流れになっています。
冒頭でもお伝えしたとおり、介護施設で働く際に資格はいりません。しかし、資格を保有しておくことで、キャリアアップや昇給に役立ちます。介護施設で働く際に、保有しておくと良い資格は以下の4つです。
・ 初任者研修
・ 実務者研修
・ 介護福祉士
・ ケアマネージャー(介護支援専門員)
それぞれの資格について紹介します。
初任者研修は、これから介護業界に就職する方におすすめの資格です。介護の基本的な知識や技術を修得した証になり、無資格の状態よりも専門的な知識や技術を身に付けている証明になります。
介護業界で正社員やパートとして働くなら、取得しておくべき資格です。
実務者研修は、初任者研修よりも高度な介護技術や知識が身につきます。実務者研修を保有することで、介護福祉士受験できるようになるため、キャリアアップを目指している方は取得すると良いでしょう。
実務者研修は受講講座と通信講座があるため、自分に合う方法で受講できます。
介護福祉士は、介護業界で認知度が高い国家資格です。介護のプロフェッショナルとして、施設や訪問介護など、多岐にわたる部分で活躍できます。
介護福祉士を取得するには、該当している受験ルートを通り、国家試験に合格する必要がります。国家試験は1年に1度しかないので、取得を目指している方はしっかり対策をして受験しましょう。
ケアマネージャー(介護支援専門員)は、高齢者や障害者の生活をサポートするためのケアプランを作成し、適切なサービスを提供する職種です。介護保険制度を理解し、さまざまなサービスや制度を活用して、利用者のニーズに応じたケアプラン作成が求められます。
ケアマネージャーを取得するには、介護福祉士や社会福祉士の資格を持っていることが条件です。介護関連の資格のなかでも、合格率が毎年10%〜20%程度と、取得が難しい資格の1つです。
介護職への就職を検討していて、「資格を取得したい」という意思のある方は、お問い合わせメールよりご連絡ください。
介護施設で働く際によく見かける質問に回答していきます。
介護の資格を取得するには、まず資格の種類を知ることが重要です。
といったように取得を目指すと良いです。
どの仕事も楽なことはありません。また、楽な介護施設は価値観によって違います。特養と老健、デイサービス、グループホームの4か所を経験した私の感想だと、身体的に楽なのはデイサービスです。
デイサービスは、介護度の低い方が来られるうえに、夜勤もないため身体を壊しにくいです。
介護職が人気がない理由として、介助者の身体的負担と精神的負担が、大きいことが主な要因です。厚生労働省が発表している「介護人材の確保」によると、「夜勤などがあり、きつい仕事」や「給与水準が低い仕事」など、マイナスイメージが定着しているとして指摘されています。
介護福祉士は条件を満たせば、だれでも取得できる資格です。介護福祉士国家試験を受けるためには、4つの受験ルートのなかから、自分が該当するルートを利用して国家試験を受験します。国家試験に合格すれば、介護福祉士を取得できます。
介護福祉士の給料は、勤務している施設や経験年数によって異なります。厚生労働省の令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果によると約60,000円の差があります。
介護福祉士 | 363,890円 |
保有資格なし | 303,670円 |
参考:令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果(介護老人福祉施設 平均給与額)
介護施設における、資格の必要性と施設ごとの仕事内容について解説は以上となります。介護施設で働くには、資格はいりません。しかし、資格を保有しておくことで待遇やキャリア面で優遇されやすいです。
また、資格を保有していることは、一定以上のスキルを持っていることを証明できます。利用者様や利用者様のご家族から一目置かれる介護職員となるため、資格を取得しておくと良いです。
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