同行援護従業者養成研修は、視覚障害者の外出をサポートする「同行援護」について、適切な介護方法を学習するための研修です。
取得することで、ガイドヘルパー事業所や介護施設で働く際に有利になるでしょう。
ここでは、同行援護従業者養成研修の概要や受講資格、カリキュラムなどについて解説します。また、同行援護従業者養成研修を受講できるスクールも紹介していますので、受講を検討している方は是非参考にしてください。
同行援護従業者養成研修とは、視覚障害者の外出をサポートする「同行援護」について、適切な介護方法を学習するための研修です。
障害者自立支援法改正に伴い、平成23年6月に厚生労働省から施行された『同行援護』は、視覚障害者であって身体介護を伴う場合と伴わない場合の移動に著しい困難を有する障害者に対して、外出時に当該障害者へ同行し、移動に必要な情報提供を行うとともに、移動における援護、排せつ及び食事の介護その他の当該障害者等が外出時に必要な援助を効果的に行うことを言います。
参考:障害者自立支援法第5条4
ヘルパーや介護職員初任者研修等が介護保険制度上の資格であるのに対して、この同行援護従業者養成研修などは障害者総合支援法(旧・障害者自立支援法)上の資格です。
同行援護のサービス提供内容は以下の通りです。
同行援護従業者養成研修には「一般課程」と「応用課程」の2種類があります。
「一般課程」では、視覚障がい者の基礎知識や基礎的な支援技術、視覚障がい者に関する法律について学びます。一方、「応用課程」ではより実務的な知識・技術を学び、実際にバスや地下鉄などの公共交通機関を利用した実習を行う場合が多い印象です。
視覚障害者ではなく、知的障害者や精神障障害者の方の外出時のサポートする仕事に「行動援護従業者」という仕事もあります。興味がある方はそちらの記事もお読みください。
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同行援護従業者になるには、都道府県や市区町村、介護スクールなどが実施する同行援護従業者養成研修を受講し、修了する必要があります。
試験はありませんので、座学と実習のカリキュラムを修了すれば資格を取得できます。
同行援護従業者養成研修を実施しているスクールを「同行援護従業者養成研修の開講スクール一覧!」で紹介していますので、受講を検討している方はそちらもご確認ください。
同行援護従業者養成研修の受講資格は、「一般課程」と「応用課程」で異なります。それぞれ見ていきましょう。
一般課程には受講資格や受講条件はありません。そのため、誰でも受講できます。
まずは一般課程の取得を目指しましょう。
応用課程は一般課程の修了者が対象となります。
また、移動介護従事者(ガイドヘルパー)養成研修の視覚障がい課程を修了した方も受講できます。
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同行援護従業者養成研修一般課程は計20時間で、視覚障がいの基礎知識や支援方法の基礎を学びます。期間は3日間が一般的です。
講義 項目 | 時間数 |
---|---|
視覚障害者(児)福祉サービス | 1 |
同行援護の制度と従業者の業務 | 2 |
障害・疾病の理解T | 2 |
障害者(児)の心理T | 1 |
情報支援と情報提供 | 2 |
代筆・代読の基礎知識 | 2 |
同行援護の基礎知識 | 2 |
計12時間
演習 項目 | 時間数 |
---|---|
基本技能 | 4 |
応用技能 | 4 |
計8時間
同行援護従業者養成研修一般課程は計12時間で、2日間で修了するものがほとんどです。
より実務的な内容を学ぶほか、公共交通機関などを利用して実際に支援を体験する実習に多くの時間を割いているのが特徴です。
講義 項目 | 時間数 |
---|---|
障害・疾病の理解T | 1 |
障害者(児)の心理T | 1 |
計2時間
演習 項目 | 時間数 |
---|---|
場面別基本技能 | 3 |
場面別応用技能 | 3 |
交通機関の利用 | 4 |
計10時間
【注意】
2018年4月以降、同行援護を提供する事業所のサービス提供責任者は、同行援護従業者養成研修を修了しておくことが求められます。どの介護資格所有の場合でも同様です。
※ただし、厚生労働大臣が定める従業者(平成18年厚生労働省告示第556号)に定める国立障害者リハビリテーションセンター学院視覚障害学科を履修した者又はこれに準ずる者、は研修を受けていなくてもサービス提供責任者として認められます。
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同行援護従業者養成研修は講義と演習に分かれますが、講義のうちの数時間をオンライン受講できる講座はあります。ただし、同行援護従業者養成研修にオンライン受講を導入しているスクールは少ないのが現状です。
また、演習では必ずスクールへの通学が必要になるので、オンライン受講をする際にも通える範囲に教室があるかは事前に確認しておきましょう。
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同行援護従業者養成研修の資格を活かせる職場としては、下記のような施設が挙げられます。
在宅介護サービス事業所やグループホームでは、全員が視覚障がい者ではないため、高齢者の介護などのスキルも必要になります。初任者研修などの介護の基礎スキルを身に着けられる資格を持っているとより就職に有利になるでしょう。
応用課程を修了しているとガイドヘルパー事業所などでサービス提供責任者になれるので、キャリアアップを目指したい方は応用課程まで修了するのがおすすめです。
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同行援護従業者養成研修を受講可能なスクールをまとめてみましたので、参考にしてみてください。
同行援護従業者養成研修を開講しているスクールが少ない中、大手介護スクールの三幸福祉カレッジでは全国で同行援護従業者養成研修を実施しています。
駅からのアクセスが良い教室が多いので、お住まいの県での開講が無い場合でも隣接県で開講していないかチェックしてみましょう。
スクール名 | 受講料(税込) | 開講拠点 / 最寄駅 | 資料請求 |
---|---|---|---|
三幸福祉カレッジ | 34,540円 ※都道府県により受講料が異なります。詳しくは事務局へお問い合わせください。 |
【開講教室例】 札幌校: 北海道札幌市中央区大通西 新宿校: 東京都新宿区西新宿 横浜教室: 神奈川県横浜市西区北幸 千葉校: 千葉県千葉市中央区富士見 名古屋駅前教室: 愛知県名古屋市中村区 川西教室: 兵庫県川西市栄町 尼崎教室: 兵庫県尼崎市昭和通 明石教室: 兵庫県明石市大明石町 姫路駅南教室: 兵庫県姫路市東延末 おもろまち駅前校: 沖縄県那覇市おもろまち 沖縄教室: 沖縄県沖縄市中央 ※注)時期により開講していない教室もありますので、開講スケジュールは確認する必要があります。 |
【 資料請求 】 |
東北ではEDC医療福祉学院が宮城県仙台市で同行援護従業者養成研修を開講しています。仙台駅から徒歩8分とアクセスも良好なので、宮城県周辺にお住まいの方は受講を検討してみてください。
スクール名 | 受講料(税込) | 開講拠点 / 最寄駅 | 資料請求 |
---|---|---|---|
EDC医療福祉学院 | 50,000 一般課程のみ受講料は2万円、応用課程のみ受講料は3万円 ※別途、保険料1,000円がかかります。 |
仙台駅前校: 宮城県仙台市青葉区中央 (仙台駅より徒歩8分) |
【 資料請求 】 |
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同行援護従業者養成研修は、視覚障がい者の外出をサポートする介護方法を学習するための研修です。
「一般課程」と「応用課程」があり、どちらも2〜3日で取得できます。一般課程は誰でも受講できるので、まずは一般課程からチャレンジしましょう。
取得すると、ガイドヘルパー事業所や介護施設で視覚障がい者のサポートに役立てることができます。とくに応用課程を修了すると、ガイドヘルパー事業所などでサービス提供責任者になれるので、キャリアアップしたい方におすすめです。
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静岡県西伊豆生まれ。
●合同会社福祉クリエーションジャパン 代表
●介護施設 現場支援コンサルタント
●一般社団法人 日本アクティブコミュニティ協会 公認講師
●介護情報誌「TOWN介護Tokyo」 編集長
●NPO 16歳の仕事塾 社会人講師
●株式会社 是眞 編集長
【保有資格】
●介護福祉士
●ホームヘルパー1級・2級
●レクリエーション介護士1級・2級
●社会福祉主事任用資格
●福祉用具専門相談員
●介護予防運動指導員
●音楽健康福祉士
●音楽レクリエーション指導士3級
●防火管理者
●大型自動車1種免許
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