社会福祉士は日常生活を送るのが困難な方を手助けするための相談援助をすることが主な仕事ですが、その対象は高齢者から子ども、障害者まで多岐にわたります。そのため社会福祉士を必要としている職場も多くの種類があります。
この記事では、以下のポイントを紹介します。
・社会福祉士が働ける就職先の種類
・就職先別の求人例や給料例
・社会福祉士が働いている就職先ランキング
社会福祉士に興味をお持ちの方や資格取得を検討されている方は、ぜひ最後までご一読ください。
社会福祉士として活躍できる場は多岐にわたります。
その中からおすすめの就職先を7つご紹介します。
仕事内容に加え、求人や給料例も併せてご紹介しますので、就職先選びの参考になれば幸いです。
社会福祉士の仕事先としては、デイサービスやショートステイ、老人ホームなどの高齢者福祉施設で働いている方が最も多いです。
高齢者施設では入所の際、本人・ご家族から相談を受けることから始まり、入所前の実態調査、施設内外の調整、入所後から対処までの相談・アドバイスなどを行います。また、施設によっては介護スタッフと同様に介護業務を行うこともあります。
地域包括支援センターの相談員として高齢者支援をしていく場合は、地域で暮らしている高齢者やその家族が広く支援対象となります。
▽高齢者福祉施設で働く社会福祉士の求人例
業種 | 老人保健施設 |
職種 | 社会福祉士 |
仕事内容 | ・介護老人保健施設またはデイケアにおける相談業務全般 ・医療・保健・福祉機関等との連絡・調整 ・受付応対、電話応対 |
応募資格 | 管理者経験:不要 他に必要とする技術: 下記資格のいずれかをお持ちの方歓迎 ・社会福祉士 ・社会福祉主事 ・精神保健福祉士 |
雇用形態 | 正社員(常勤) |
給与 | 月給 21.5万円〜28万円 固定残業代を含まない給与補足 給与は経験考慮します。 社会福祉士:資格手当30,000円を支給 |
休日休暇 | 週休2日 年末年始:5日 有給休暇(初年度):10日 有給休暇(3年目):14日 年間休日:121日 |
勤務時間・休憩 | 8:30〜17:30(休憩60分) |
福利厚生 | ・社会保険完備 (健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険) ・医療費還付制度有り |
高齢者福祉施設に勤める社会福祉士の平均年収は370万〜420万円ほどです。月収に直すと24〜28万円ほどになります。
障害者福祉施設で指導員として障害者の方の自立支援を助ける働き方もあります。
障害者施設では本人の自己決定権を尊重しつつ、社会で自立した生活を送れるよう生活支援や就労支援を行います。
尚、生活をサポートする職種は「世話人」や「生活支援員」、就職をサポートする職種を「職業指導員」や「就労支援員」と呼んで分けている施設もあります。
▽障害者福祉施設で働く社会福祉士の求人例
業種 | 障害者グループホーム |
職種 | 社会福祉士 |
仕事内容 | 生活支援/施設運営管理業務 《仕事例》 ・相談支援(困っていることや目標の進捗確認など) ・生活支援(掃除、洗濯、炊事などの見守りやサポート) ・外出支援(通院同行、買い物同行など) ・金銭管理(水光熱費などの代理支払い、生活費のお渡し) ・服薬確認(見守りや声かけ) ・病気障害の理解・継続した生活リズム作り(日中活動への促し) ・そのほか記録作成、関係機関との連絡調整、広報活動などのPC作業もあります。 |
応募資格 | 学歴不問 / 未経験OK 【歓迎要件】 対人援助、相談支援などの経験 社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士、公認心理師のいずれかの国家資格あれば尚可(資格手当が上乗せされます/上限4万円)。 |
雇用形態 | 正社員(常勤) |
給与 | 月給 23万円〜25.19万円 上記給与には固定残業代(50,000円/ 37時間)が含まれています |
休日休暇 | 有給休暇、慶弔休暇制度あり、夏冬休み(年6日) 年間休日:125日 |
勤務時間・休憩 | 2交代シフト制 実働8時間、休憩1時間 早番:7:00〜16:00 遅番:11:00〜20:00 |
福利厚生 | ・社会保険完備(雇用・労災・健康・厚生年金) ・退職金制度あり ・通勤手当:月3万円上限(実費) ・家族手当:配偶者有り:月1万円、子供一人につき月5千円(上限無) ・資格手当:精神保健福祉士・社会福祉士・介護福祉士 それぞれ月1万円。 |
障害者福祉施設に勤める社会福祉士の平均年収は360万〜410万円ほどです。月収に直すと24〜27万円ほどになります。
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社会福祉士の講座を資料請求(無料)社会福祉士を持っていれば、児童相談所で児童福祉司として働くことができます。児童福祉司の仕事は不登校、非行、虐待などの問題を抱えた児童やその家族の相談に乗ることです。また、必要あれば家庭訪問や家庭環境の調査、さらには学校や教育委員会とも連携して問題解決に当たります。
また、児童指導員という職業もあり、こちらは児童福祉施設や放課後デイサービスセンターなどで発達障害や精神障害を持った児童の生活や成長をサポートするのが主な仕事です。
▽児童福祉施設で働く社会福祉士の求人例
業種 | 放課後等デイサービス |
職種 | 社会福祉士 |
仕事内容 | 未就学〜低学年の子どもを中心とした個別または少人数制で療育レッスンを行います。 子どもの運動面・脳力面・メンタル面とすべての可能性ある部分に働きかけていきいます。 【具体的なお仕事内容】 ・能力開発右脳プログラム ・リズムあそび ・公園などでの外遊び ・親御さんとの面談やカウンセリング ・個別支援計画 ・送迎 |
応募資格 | 管理者経験:不要 【応募資格】 児童指導員任用資格、保育士、社会福祉士、言語聴覚士、理学療法士、心理士 |
雇用形態 | 正社員(常勤) |
給与 | 月給 22万円〜35万円 固定残業代を含まない ※月給の中に処遇改善手当、特別手当を含んでいます。資格、経験、能力などを考慮して給与を決定させていただきます。 |
休日休暇 | 週休2日 年末年始:5日 有給休暇(初年度):10日 有給休暇(3年目):12日 年末年始休暇(12/30~1/3) 日曜・祝日 |
勤務時間・休憩 | 月曜日〜金曜日:9:00〜18:00 土曜日及び学校休業日:8:30〜17:30 曜日、時間等相談可 |
福利厚生 | ・社会保険完備(健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険) ・保育士の受験料補助※3回まで ・交通費全額支給 |
児童相談所・児童福祉施設に勤める社会福祉士の平均年収は350万〜430万円ほどですが、児童相談所はやや高く、平均年収は500万円を超えています。月収に直すと23〜28万円ほどになります。
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社会福祉士の講座を資料請求(無料)社会福祉士は「スクールソーシャルワーカー(SSW)」として学校で働くことも可能です。
小学校・中学校・高校・大学や教育委員会において、児童や生徒が抱える問題の解決を目指します。
家族や学校、教育委員会、児童相談所など関係機関と連携をとり、相談・サポートを行います。
▽学校で働く社会福祉士の求人例
業種 | 教育委員会 |
職種 | スクールソーシャルワーカー |
仕事内容 | ・指定の小中学校を巡回 ・支援の必要な児童・生徒等の把握 ・関係機関との連携 |
応募資格 | 社会福祉士(あれば尚可) 小学校教諭免許(専修・1種・2種)(あれば尚可) 養護教諭免許(専修・1種・2種)(あれば尚可) 普通自動車運転免許 必須(AT限定可) |
雇用形態 | パート |
給与 | 時給:1,346円 昇給制度・賞与あり |
休日休暇 | 週休二日制(土・日・祝日) 年末年始休暇 有給休暇(入職6ヶ月後に10日間付与) |
勤務時間・休憩 | 9:00 〜 17:00(休憩60分) |
福利厚生 | ・通勤手当:実費支給(上限あり) |
学校・教育関係に勤める社会福祉士の平均年収は300万円ほどです。月収に直すと25万円ほどになります。
社会福祉士の中には、医療ソーシャルワーカーとして医療機関に勤務する方もいます。
代表的な仕事は退院調整です。病院の担当医や地域のケアマネ、かかりつけ医などと連携し、退院後も安心して暮らせる環境を整えるのが医療ソーシャルワーカーの重要な仕事の一つです。
また、医療費の免除が受けられる制度の紹介や、病気がきっかけで精神的あるいは経済的に不安定になった患者さんのサポートをする働きもあります。
▽医療機関で働く社会福祉士の求人例
業種 | 一般病院 |
職種 | 社会福祉士 |
仕事内容 | 医療相談業務 ・入退院にかかわる他部署、他病院、施設等の連絡及び連携業務 ・患者様の医療、福祉相談、助言、指導や各種調整等 ・患者様のご家族様との相談業務 ・その他付随する業務 |
応募資格 | 社会福祉士 社会福祉主事 |
雇用形態 | 正社員(常勤) |
給与 | 月給:20万円〜25万円 固定残業代を含まない |
休日休暇 | 日・祝休み 夏季休暇 有給休暇(入職6ヶ月後に法定日数付与) 産休育休 慶弔休暇 |
勤務時間・休憩 | 8:30 〜 17:30 |
福利厚生 | ・社会保険完備(健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険) ・病院の受診無料 ・院内保育室 ・通勤手当(規定内支給) ・扶養手当(配偶者10,000円、18歳未満の子2,500円) |
医療機関に勤める社会福祉士の平均年収は400万円ほどです。月収に直すと26万円ほどになります。
医療費の負担や受診無料など、病院ならではの精度もあります。
\近所のスクール・講座をみてみる/
社会福祉士の講座を資料請求(無料)福祉事務所や社会福祉協議会では、地域が抱える社会福祉の問題に対して幅広く支援していきます。
主な仕事内容は相談援助に加えて、生活課題の指導、安否確認や見守り、環境整備、サービスの紹介や専門機関との連携など多岐にわたります。対象者も高齢者、障害者、貧困家庭などさまざまな問題に対処しなくてはなりません。
またセーフティネットの体制づくりにも貢献し、住みよい地域づくりを目指していく仕事です。
▽社会福祉協議会で働く社会福祉士の求人例
業種 | 地域包括支援センター |
職種 | 社会福祉士 |
仕事内容 | ・総合的な相談業務 ・介護保険やその他の保健・福祉のサービスの紹介と利用手続きの援助 ・介護予防ケアマネジメント ・総合事業のマネジメント ・高齢者の方への虐待に関する相談 ・成年後見制度の利用手続きの支援 ・高齢者を介護している家族への支援 ・地域のケアマネジャーへの支援 ・高齢者の地域ネットワークづくり |
応募資格 | 社会福祉士 普通自動車免許 |
雇用形態 | 正社員(常勤) |
給与 | 月給:24.7万円〜31.1万円 固定残業代を含まない ※残業代は別途支給 ※通勤費は別途支給 ※賞与は夏冬の年2回支給 |
休日休暇 | 年間休日124日(夏季休暇1日含む) 慶弔休暇 有給休暇(初年度6カ月経過後に10日間を付与) |
勤務時間・休憩 | 日勤原則9:00-18:00ですが、繁閑等によって変動あり センターによっては早番・遅番・土日の出勤もあり |
福利厚生 | ・社会保険完備(健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険) ・資格取得支援制度あり ・退職金制度 ・交通費(上限35,000円)支給 ・資格手当 ・家族手当(20,000円/配偶者(その他)) ・住宅手当(世帯主のみ/20,000円) |
福祉事務所・社会福祉協議会に勤める社会福祉士の平均年収は380万〜460万円ほどです。月収に直すと25〜30万円ほどになります。
福祉事務所などは公務員として働くので、給料も高くなる傾向にあります。また、福利厚生なども充実しています。
公務員について詳しくは『公務員として働ける社会福祉士とは?』で紹介していますので、参考にしてください。
少年院、更生保護施設では犯罪や非行をした人の再犯を防ぎ、社会復帰を支援することが主な仕事です。
犯罪を犯した人の中には高齢であったり、障害を持っていて出所した後の生活が困難な方もいます。そういった人のために医療・福祉サービスを紹介するのも社会福祉士の仕事の一つです。
また、出所しても住む場所がない人や仕事を見つけられない人に、一時的な宿泊場所や食事を与えてくれる更生保護施設を紹介し、就職のサポートなどをするのも更生保護施設などではたらく社会福祉士の仕事です。
さらに、知的・精神障害を持っていて一人で契約や手続きをすることに不安がある方をサポートする「成人後見人」になることもできます。
▽少年院で働く社会福祉士の求人例
業種 | 行政機関 |
職種 | 社会福祉士 |
仕事内容 | ・在院者が、出院後自立した生活を営むための福祉支援の企画・調整 ・社会福祉士及び介護福祉士法第2条第1項に定める業務 ・在院者の生活指導その他矯正教育に関する業務 ・少年院における調査・支援業務及びこれに付随する業務 |
応募資格 | 社会福祉士 必須 福祉施設、社会福祉協議会、福祉事務所、医療機関、行政機関等における5年以上の実務経験 |
雇用形態 | 正社員(常勤) |
給与 | 月給:25万円〜32万円 固定残業代を含まない 賞与:年2回 計4.3ヶ月分 |
休日休暇 | 週休二日制 4週8休、土日祝日に当直勤務となる可能性があります。 有給休暇(入職6ヶ月後に法定日数付与) 慶弔休暇 |
勤務時間・休憩 | 8:30 〜 17:00 |
福利厚生 | ・公務災害補償,健康保険,厚生年金,その他(共済組合) ・社宅(単身用、世帯用)あり ・扶養手当、住居手当、通勤手当あり |
少年院、更生保護施設に勤める社会福祉士の平均年収は340万〜430万円ほどですが、保護観察所や地方更生保護委員会の職員はやや高く、年収600万円を超えることもあります。月収に直すと22〜28万円ほどになります。
また、成年後見人などを引き受けるとその報酬として月3〜5万円の収入アップが見込めます。
社会福祉士の年収・給料について詳しくは『社会福祉士の年収・給料はどれくらい?年収アップの方法についても解説!』で紹介していますので、参考にしてください。
また、今回紹介した求人例のとおり、「未経験OK」の求人もあります。未経験でも採用されるためのコツについて『社会福祉士に「未経験可」の求人はある?』で紹介していますので、興味をお持ちの方はご一読ください。
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社会福祉士の講座を資料請求(無料)社会福祉士の就職先はどのような職場が多いのか、厚生労働省のデータをもとに5位までの結果をまとめました。
順位 | 就職先 | 割合 |
---|---|---|
1位 | 社会福祉施設等 | 40.8% |
2位 | 医療機関 | 10.3% |
3位 | 地域包括支援センター | 8.3% |
4位 | 社会福祉協議会 | 7.7% |
5位 | 行政機関 | 5.9% |
※参考元:厚生労働省「社会福祉士の現状等」
社会福祉士の就職先は、社会福祉施設が最も多いという結果でした。
社会福祉施設は、大きく分けて「老人福祉施設」「障害者支援施設」「生活保護施設」「児童福祉施設」「精神障害者社会復帰施設」の5種類があり、社会福祉士はさまざまな問題を抱える方の支援をしています。
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社会福祉士の講座を資料請求(無料)社会福祉士の就職先、働き方は実に様々です。
この記事を参考に、高齢者や子どもなどサービスを提供する対象や、収入の多さ、公務員などの安定した仕事がしたいなど、ご自身の希望にあった職種を探してみてください。
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