高卒でも社会福祉士として働くことはできます。
そのためには、受験資格を満たしたうえで国家試験を受け、合格する必要があります。
この記事では、以下のポイントを解説します。
これから社会福祉士の資格取得をお考えの方は、ぜひ最後までご一読ください。
高卒でも社会福祉士になることはできます。
社会福祉士とは、身体や精神に障害のある方や病気の方、生活に困りごとを抱えている方などからの相談を受け、解決に向けてサポートする職業です。
社会福祉士として仕事をするためには、社会福祉士国家試験に合格しなければなりません。試験を受けるには、一定の受験資格を満たす必要があります。
高卒でも受験資格を満たせば試験にチャレンジすることが可能であり、その方法は複数あります。
尚、社会福祉士国家試験に関する詳しい情報は『【2023年度(令和5年度)最新情報】社会福祉士国家試験とは?』にまとめていますので、参考にしてみてください。
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社会福祉士の講座を資料請求(無料)高卒の方が社会福祉士国家試験の受験資格を得るには、4年制大学や短期大学に通う、福祉関連の実務経験を積むなど、全部で6つの方法が存在します。
ただし、どの方法を選ぶにしても、受験資格は手軽には得られません。実務未経験の高卒の方が受験資格を満たすには、最短でも4年間かかります。
まず1つめには、4年制の福祉系大学を卒業する方法が挙げられます。
ポイントは、指定科目を学べる大学を選ぶことです。指定科目を履修して卒業すれば、その時点で社会福祉士国家試験の受験資格を得られます。つまり最短4年間で受験資格を満たせるのです。
この方法は、実務経験のない高卒の方が受験資格を得るための最短ルートです。
指定科目とは、「社会福祉に関する科目を定める省令」によって指定された23の科目(※)であり、「社会保障」や「高齢者福祉」、「ソーシャルワーク実習」など、さまざまなことを学びます。
一方、基礎科目のみの履修の場合、大学卒業後に短期養成施設などで6ヶ月以上学ぶ必要があります。
(※)指定科目については、2025年(令和7年)2月の第37回試験より適用される新カリキュラムを参照しています。
※参照元:公共社団法人 社会福祉振興・試験センター『指定科目(令和3年4月入学者から適用)』
4年制の福祉系大学で学ぶ方法には、実務経験不要で受験資格が満たせるというメリットがあります。
大卒の資格も得られるため、就職活動で有利になる可能性もあるでしょう。
しかし、学校が全日制の場合、仕事に忙しい社会人などにはハードルが高めです。通学が難しい場合には、通信制の課程を導入している大学を検討してみるのもよいでしょう。
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2〜3年制の福祉系の短期大学(もしくは専門学校)に通い、卒業後に相談援助業務の実務経験を積むという方法です。
2年制の学校を卒業した場合には2年間の実務経験を、3年制の学校であれば1年間の実務経験を積むことで、社会福祉士の受験資格が得られます。
ただし、各学校で指定科目を履修していることが条件です。
指定科目を履修していない場合には、相談援助の実務経験に加えて、短期養成施設などでの6ヶ月以上の勉強が必要です。
この方法は、4年制大学を卒業するよりも受験資格を得るまでに時間がかかる一方で、学費が抑えられるというメリットもあります。
福祉系以外の4年制大学に通い、卒業後に一般養成施設などで1年以上学ぶという方法でも、受験資格を取得できます。
福祉系ではない短期大学に通う場合には、卒業後に相談援助の実務経験を積み、一般養成施設などで1年以上学ぶ必要があります。3年制の短大であれば実務経験は1年間、2年制であれば2年間必要です。
この方法は、「一般の大学で福祉以外についても学んでみたい」という方には適しているでしょう。
しかし、「早く社会福祉士として仕事をしたい」という明確な目的がある方にとっては遠回りなルートです。
社会福祉主事を養成する機関に通い、社会福祉士の受験資格を得るという方法もあります。
その際、まずは社会福祉主事の養成施設に通い、卒業後に相談援助の実務経験を2年間積み、短期養成施設などで6ヶ月以上学びます。
2023年(令和5年)4月1日の時点において、社会福祉主事養成機関は、北海道から沖縄県まで全国で28校存在します。全日制か通信制かは施設によって異なります。
また、応募要件に「大卒」などの条件がある場合もありますので、養成機関を選ぶ際にはよくチェックするようにしましょう。
※参照元:厚生労働省『社会福祉主事養成施設一覧』
指定された職種の実務経験を積むことでも、受験資格が得られます。その職種は以下の5種類です。
いずれかの実務を4年間以上経験し、短期養成施設などで6ヶ月以上学ぶという方法です。
相談援助の実務を4年間以上経験し、一般養成施設などで1年間以上学ぶという方法です。
実務経験の年数は、職場や職種が異なっていても合算できます。
高卒で実務経験がある人の場合、経験年数によっては、4年制大学で指定科目を履修するよりも短期間で受験資格が得られる可能性もあるでしょう。
厚生労働省によって相談援助業務の実務経験として認められる職種は多岐に渡ります。以下の職種はその一例です。
施設例 | 職種例 |
---|---|
児童相談所 | 受付相談員、相談員、電話相談員など |
介護老人保健施設 | 支援相談員、相談指導員など |
身体障害者福祉センター | 身体障害者に関する相談に応ずる職員 |
病院・診療所 | 医療ソーシャルワーカーなどの相談員、退院後生活環境相談員 |
実務経験として認められる職種はこの他にも数多くあります。自身の職務経験が当てはまるかどうかについては、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターのホームページなどで確認してみましょう。
高卒に限らず、社会福祉士の資格取得方法については『社会福祉士になるには』でも紹介していますので、本記事と合わせてご一読ください。
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社会福祉士の講座を資料請求(無料)高卒で実務経験のない方が社会福祉士の受験資格を得るには、指定科目が履修できる福祉系の4年制大学に進学するルート(方法1)が最もおすすめです。
上でも述べましたが、この方法では卒業と同時に受験資格が取得できます。スムーズに進めば、4年間で資格取得が叶う最短コースです。
ただし、4年制の大学に入学するとなると、それなりの費用がかかってしまいます。「学ぶための費用を抑えたい」、「働いてしっかり稼ぎながら勉強したい」という方は、他の方法を検討する必要があります(福祉系の短期大学などで学ぶ、相談援助の実務経験を積むなど)。
高卒で相談援助の実務経験がある方には、4年以上経験を積み、一般養成施設などで1年間以上学ぶルート(方法6)をおすすめします。
既に実務経験を積んでいる場合、経験年数にもよりますが、福祉系の4年制大学を卒業するよりも資格取得までの期間が短くて済む可能性があるでしょう。
また、養成施設では「ソーシャルワーク演習」と「ソーシャルワーク実習指導」という実習が必修ですが、常勤での相談援助の経験が1年以上あれば免除されます。
尚、一般養成施設の通学スタイルは、日中・夜間の通学と通信課程とに分かれます。通信課程であれば仕事をしながらでも続けやすいですし、費用も20〜40万円程度に抑えられます。
教育訓練給付金制度により、一定の要件を満たせば授業料の一部が戻ってくる可能性もありますので、自身が該当しているか確認してみるとよいでしょう。
※参考:厚生労働省『教育訓練給付制度』
高卒で資格を持っていなくても、社会福祉士と同じような仕事はできます。
しかし、社会福祉士と名乗って業務を行うためには、国家試験への合格が必須です。資格を取ることによって、次のようなメリットも期待できます。
社会福祉士の資格は、福祉業務に関する幅広い知識と技術を持つことの証明です。
社会福祉士の資格を持っていなくても応募できる職場もありますが、資格を取ることで、就職や転職時に選べる仕事の幅が広がります。
また、就職先や相談者からの信頼も得やすくなるでしょう。
社会福祉士の資格が収入アップにつながる可能性もあります。
職場によっては、1ヶ月につき5,000円から3万円程度の資格手当が支給されるケースがあるためです。公益財団法人 社会福祉振興・試験センターの調査によると、社会福祉士の資格手当の平均額は、ひと月に10,827円程度です。
社会福祉士の資格を持っていることで、昇進に有利になる可能性もあります。
企業によっては昇進の条件や判断材料として、「社会福祉士の資格所持者」であることが重要視されるケースがあるのです。昇進することによる役職手当も期待できるでしょう。
福祉職としてキャリアアップしたいと考えている方は、資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。
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社会福祉士の講座を資料請求(無料)高卒で社会福祉士になる方法についてご紹介しました。
社会福祉士の国家試験を受ける方は誰もが一定の勉強や実務経験を積んできているため、高卒だから合格に不利などということはありません。
しかし、どのルートで受験をするにしても、合格のためには入念な準備と努力が必要です。
社会福祉士は難関資格といわれており、国家試験の合格率は30〜40%程度です。
確実な合格を目指すには、独学よりも効率よく学べる各スクールの受験対策講座の受講をおすすめします。
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指定科目を履修して卒業すると、社会福祉士国家試験の受験資格が得られます。
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