介護事務とは、介護サービス施設・事業所などに勤務して通常の受付業務はもちろん、介護報酬請求業務(レセプト作成)や介護に関する手続きが主な仕事です。
介護保険に関する専門知識を求められますが、資格が無くてもお仕事をすることは可能です。
この記事では、以下のポイントを解説します。
・介護事務の仕事内容
・介護事務資格の合格率や難易度
・介護事務資格を取得するメリット・デメリット
・介護事務資格の求人を探すコツ
介護事務に興味をお持ちの方は、ぜひ最後までご一読ください。
介護事務は主に介護報酬請求業務を行います。
介護報酬請求業務は介護保険サービスを提供している施設や事業所がそのサービスに応じた料金を利用者と国に請求し、その中で国が払う分を介護報酬として請求するために必要な業務のことをさします。
また、それ以外にも受付業務や電話応対などの一般的な事務仕事も担当することがほとんどです。
介護事務資格は、上記のような介護報酬請求業務のスキルを持っていることを証明できる資格です。
介護事務資格には現在のところ国家資格は無く、すべて民間資格です。
資格を認定しているスクールに通い、介護保険のしくみやレセプトの作成の仕方を学ぶことで資格を取得できます。
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介護事務の講座を資料請求(無料)介護事務資格の難易度はそれほど高くありません。
難易度が低い理由は以下の通りです。
・ 介護事務資格の合格率は50〜90%と高め
・ 初心者でも1.5〜4ヶ月程度の学習期間で資格取得が可能
・ 3日間のカリキュラムで資格取得を目指せる講座もある
ただし、介護事務資格を取得するには介護保険制度や介護報酬請求などの知識も必要なため、学習なしでの合格は難しいでしょう。
以下に代表的な介護資格の合格率を掲載しますので、参考にしてください。
ケアクラーク(R)とは、介護事務に必要な知識と技能、さらにはコミュニケーションや老人・障害者の心理、医学一般の知識について認定する介護資格の一つです。
一般財団法人 日本医療教育財団実施の「ケアクラーク技能認定試験」に合格することで資格取得ができます。
合格率は60〜70%程度で、試験は年3回(5月、9月、1月)各都道府県の公共施設などで実施されます。受験資格の制限はなく、どなたでも受験可能です。
介護報酬請求事務技能検定試験とは、『日本医療事務協会』主催の介護事務資格試験です。
試験では、介護事業所で必要な介護報酬請求事務をこなすために必要な知識やスキルが審査されます。
合格率は、平成29年実績で84.1%と高めです。
合格すれば介護事務の資格所有者として認定されます。
そのため、就転職する際にも履歴書資格欄に『日本医療事務協会主催 介護報酬請求事務技能検定試験 合格』と記載できます。採用選考時にも有効ですね。
介護事務管理士とは、サービス事業所の受付・会計、レセプト業務などを担当する事務スタッフのスキルを証明する資格です。
JSMA技能認定振興協会が資格の認定を行っており、介護事務管理士技能認定試験に合格することで資格を取得できます。
合格率は50%程度と、介護事務資格の中では低めの合格率です。
試験には介護保険制度、介護請求事務の知識などを問うマークシート形式の学科試験10問と、レセプト点検・レセプト作成を行う実技試験があります。受験資格の制限はなく、どなたでも受験できます。
介護事務実務士(R)とは、介護報酬請求事務の仕事で求められる能力を評価する資格の一つです。
特定非営利活動法人 医療福祉情報実務能力協会(MEDIN)が資格の認定を行っており、指定された試験日に在宅受験にて介護情報実務能力認定試験を受験し合格するか、指定の通信講座を修了することで資格を取得できます。
合格率は67.5%と高めで、受験資格の制限は特になく、どなたでも受験が可能です。家事や育児で忙しく外に出る余裕がない、といった方でも取得しやすい資格といえるでしょう。
介護保険事務管理士とは、『一般財団法人 日本病院管理教育協会』が認定している介護事務資格です。資格取得することで、医療や介護等のサービス提供施設で介護報酬給付請求業務ができるようになります。
合格率は約90%と非常に高い資格です。
資格取得方法としては、当該協会の教育指定校にて必須カリキュラムの受講が必須とされています。そのうえで、 資格認定試験に合格し、資格認定の申請をすることで資格取得となります。
現時点での認定校が介護関連の大学、短期大学、専門学校となっているので、これから介護関連への学校通学を検討している方、もしくは在学中の方向けの資格といえるでしょう。
一方で、働きながら短期間で介護事務資格取得をお考えの方には、受講スケジュール上難しいでしょう。他にも無理なく取得できる介護事務資格はありますので、じっくり比較検討して、ご自身に合った講座選びをしてみるのも一つの方法かもしれませんね。
介護事務の仕事をする際、資格が無くても働くことは可能です。しかし求められる知識・スキルはあります。
以下に必要な知識・スキルをまとめてみました。
介護保険制度の仕組みや介護報酬請求を行う際に必要な算定要件などの専門的な知識が必要になります。
介護事務に限らず一般事務でも共通しますが、事務作業を円滑に進めるために職員間でのコミュニケーションが必要不可欠となります。
レセプト作成などの業務にはパソコンが必須です。ワードやExcelの基本操作くらいは習得していないと業務に支障が出るでしょう。
介護保険サービスは利用者にも利用料金の請求を行うため、請求書作成業務も発生します。そのため経理業務のスキルもあると良いでしょう。
働く就職先が介護施設や介護に関連する事業所であり、ケアマネジャーをはじめとする介護従業者とのやりとりが多いので、介護職や介護スキルに関する興味や関心があるかどうかも重要なポイントです。
介護事務講座を受講、資格取得するメリットについて紹介します。
無資格でも働ける仕事とはいえ、採用してもらえるかどうかは別問題です。基本は人物重視の採用が行われますが、何も知識がない状態よりは、資格取得者が多少有利になることがあります。
また一部の講座には就職サポート付きのものがあるので、自力で求人を探して就職活動をするよりもスムーズに進むケースがあります。
事前にスキルを身につけることで業務理解も早く進むので、既存メンバーとの信頼関係も築きやすいでしょう。
ハードな介護職から、体力的な理由で事務職に転身する方もいます。実は介護従事者が介護事務講座を受講しているケースが結構多いのです。
介護の現場を熟知しているからこそ理解が早く、現在の仕事にも役立ちます。会社から取得してくれと言われる場合もあるようです。
まったくの未経験者から介護職経験者まで、幅広い方が受講しているのが介護事務講座の特徴ともいえます。
介護保険というのは40歳になると必ず加入しなければならず、介護保険料を支払います。介護施設に勤めていなくても、介護保険の知識があれば、家族が介護保険を利用するときなどに役立ちます。資格を持っていればいざという時の就職に生かせるかもしれません。
また、介護事務は短期間かつ在宅でも取得できる資格なので、まとまった時間が確保できない主婦の方でも比較的チャレンジしやすい資格といえるでしょう。
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介護事務の講座を資料請求(無料) 介護事務は資格がなくても働くことはできますが、未経験で不安な方は就業前に資格取得を目指すことをおすすめします。
下記に資格の種類をまとめましたので参考にしてください。
介護事務資格の種類 例
資格名 | 運営団体 | 主なスクール |
---|---|---|
ケア クラーク(R) | 日本医療教育財団 | ニチイ、各専門学校 |
介護事務管理士(R) | 技能認定振興協会(JSMA) | ソラスト、ユーキャン |
介護事務実務士(R) | 医療福祉情報実務能力協会 | ヒューマンアカデミー |
介護報酬請求事務技能検定試験 | 日本医療事務協会 | 日本医療事務協会 |
介事管理専門秘書検定資格 | 日本能力開発推進協会 | キャリアカレッジジャパン |
介護保険事務士 | つしま医療福祉研究財団 | 認定教育機関 介護関連の大学、短期大学、専門学校 |
介護保険事務管理士 | 日本病院管理教育協会 | 認定教育機関 介護関連の大学、短期大学、専門学校 |
※ほかにもあります。
資格取得のために受講する介護事務講座とは、具体的に何が学べるものなのでしょうか。 まずはどんなテキストを使うのか見てみましょう!
例えばCMでもおなじみ「ユーキャン」の介護事務講座。メインテキストは以下の3冊です。
「介護保険のしくみ」
「ケアプランと給付管理」
「介護レセプトの作成」
その他、トレーニングブック、サービスコード表、介護レセプト用紙集、介護保険MAP、試験対策問題集などが付いてきます。
ユーキャン以外の講座でも学べることは基本的に同じで、以下の内容が中心になります。
・介護保険制度のしくみ
・給付管理業務
・介護報酬の算定
・レセプトの書き方
・請求と支払い
・支給限度額
・介護職の基本
また、サービスコード表など介護事務の仕事に欠かせないアイテムも手に入るので、現場でも継続して活用できるメリットもあります。
正直なところ、介護事務の給与水準はあまり高くはありません。例えば東京都内の相場は、正社員で18万程度、パートで910円程度といったところです。ただし相場はあってないようなもので、職場の規則や規模によって差があります。当然ですが、経験有無によっても当然異なります。介護福祉士やヘルパー系資格を持っていると資格手当がつくこともありますが、介護事務資格だけではつかないことが多いようです。
管理者になれば管理者手当がつくことがあります。
介護事務の求人はなかなか出にくいのですが、これは裏を返せば辞める人が少ない(地域や会社によりますが)ということが考えられます。短期で一定のお金を稼ぎたい場合は、ほかの仕事を探したほうが良いかもしれません。一方で、長期的に介護事務の仕事をしていきたい場合は、多少給料が低くても体力的に負担の少ない介護事務の仕事はやりやすいのではないでしょうか。
介護業界である程度の給料を稼ぐためには、介護福祉士やケアマネジャーなどの資格取得を目指すことをおすすめします。しかし、これらの取得する際には実務経験が必須です。 介護事務としての勤務期間は実務経験にカウントされない ので、注意してください。
就職先によっては、介護事務以外の資格取得者も重用される場合があります。
介護事務講座を受講、資格取得するメリットについて紹介します。
経理業務を行う場合があるので、簿記資格を持っていると歓迎されることがあります。たまに必須の案件もあります。できれば簿記2級まで取得したいところです。
簿記について詳しく知りたい方はこちらのページをご覧下さい。無料で資料請求もできます。
パソコンスキルは必須技能ですが、ワードやエクセルがある程度使えれば問題ありません。自信のない方やスキルを証明したい場合はMOSという資格があるので、検討してみましょう。
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医療事務資格取得者が介護業界で働いているケースも意外と多いのです。求人案件にも歓迎資格に入っていることがよくあります。
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介護職員初任者研修(ホームヘルパー2級)では、介護に関する基礎知識を学ぶことができます。介護職の基本を理解していることは企業としても助かります。求人情報によっては時給がプラスされることもあります。
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●合同会社福祉クリエーションジャパン 代表
●介護施設 現場支援コンサルタント
●一般社団法人 日本アクティブコミュニティ協会 公認講師
●介護情報誌「TOWN介護Tokyo」 編集長
●NPO 16歳の仕事塾 社会人講師
●株式会社 是眞 編集長
【保有資格】
●介護福祉士
●ホームヘルパー1級・2級
●レクリエーション介護士1級・2級
●社会福祉主事任用資格
●福祉用具専門相談員
●介護予防運動指導員
●音楽健康福祉士
●音楽レクリエーション指導士3級
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